さようならキーボーズ


皆さん、いつも応援していただきありがとうございます。
実はキーボーズは今年度(3月)をもって終焉を迎えることになりました。
今までたくさんの激励のお手紙等をNHKに送っていただき、厚く御礼申し上げます。
この2年は私の人生でももっとも輝いた2年と言えるでしょうし、
私自身思わぬ自分の可能性や無力さを感じた意義のある2年でした。
1番の収穫は子供たちときちんと人間的に向かい合えたこと。
私がキーボーズだということで子供たちは難しい曲にも耳を傾けてくれました。
そして小さな手でせいいっぱいの拍手をして応援してくれたのです。
この子たちは私のことが好きなんだと思うと、たまらなく心が温まります。
したり顔の批評家の顔色を伺いながら弾くことにつくづく嫌気が差し、
今まで子供が何となくざわつくだけで不快になっていた自分を恥じました。
以前にも増して心を込めて優しい気持ちでピアノが弾ける様になってきました。
なんて幸せなのだろうと子供たちに心から感謝しています。
最初は1年間というお話で始まったキーボーズでしたが2年続くと、
ついこちらも欲が出て「ライフワークにしてもいいな」等と思ってしまったので、
ここで終わってしまうのは正直やはり残念ですし淋しいです。
番組の方は小学校の音楽の先生たちのリクエストでリコーダーを教える番組として続いていきます。
私自身もいろいろな制約の中で演じたキーボーズでしたので、
またどこかで新天地を見つけて大暴れしてみたい・・・とは言え
最近は「コメディアンになったら」という声も多いので、
ここいらでまた普通のピアニストに戻るのも良いのかもしれません。
これからもコンサートを中心に一生懸命頑張りますので、
どうぞ今後とも応援して下さいネ。

キーボーズに扮した斎藤雅広

サンキュー!!(from キーボーズ)  ありがとう!!(from 斎藤雅広)

1999.3.1